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捻挫・打撲
(歩けるけど痛い・腫れがない場合も受診しましょう)

歩けるけど痛い…腫れがない場合も受診しましょう

診察風景捻挫・打撲をした方で、「腫れが少しあるけど治るだろう」「痛いけど歩けるから問題ない」と放置している方はいらっしゃいませんか。足首の捻り具合によっては、捻挫・打撲に伴って靭帯損傷や骨折が起きていることもあります。そのため、早期に適切な治療を受けることが大切です。捻挫した方は当院まで一度ご相談ください。

捻挫とは

捻挫は関節を不自然な形で捻ってしまうことで、腱や靭帯、軟骨などの組織が損傷した状態です。全身のどこにでも発生する可能性がありますが、特に指(突き指)や足首に起こることが多いです。

捻挫の原因

捻挫捻挫は関節に無理な力がかかり、通常関節を動かせる範囲を超えて曲がってしまい、腱や靭帯、軟骨などの組織が損傷することで起こります。きっかけはスポーツ、歩行時の転倒、階段の昇降時など様々です。

捻挫の症状

下記に示すような症状がよく確認されます。

  • 患部の腫れ、内出血
  • 関節が痛む
  • 動作時あるいは圧迫した際に痛みが増す

捻挫の3レベル

捻挫は、靭帯の損傷の具合に応じて下記のように3つのレベルに分けられます。

  • 1度 :靭帯が伸びているが、時間が経過すると元に戻る
  • 2度 :靭帯が一部切れてしまっている
  • 3度 :靭帯が断裂し、関節がグラグラする

捻挫の治療

捻挫が起きた場合、まずはPRICE療法により応急処置を行います。

PRICE療法

上記に示した捻挫のレベルにかかわらず、早期改善のためには捻挫が起きてから48時間以内にPRICE療法を実施する必要があります。
PRICE療法は、保護(Protection)、安静(Rest)、冷却(Ice)、圧迫(Compression)、拳上(Elevation)の頭文字から名づけられました。PRICE療法により患部の回復を促し、再発予防のための物理療法を併せて行うことで柔軟性や筋力向上を目指します。

中等度の捻挫

捻挫が中等度以上の場合、まずはPRICE療法を実施し、その上でサポーターなどを活用して3週間ほど患部を固定します。また、再発予防のために物理療法も併せて行い柔軟性や筋力向上を目指します。

重度の捻挫

捻挫が重度の場合、中等度と同じくサポーターなどを活用して患部を固定します。
PRICE療法により患部の回復を促し、再発予防のための物理療法を併せて行い柔軟性や筋力向上を目指します。
こうした治療でも効果が不十分な場合、手術を選択することもあります。
手術が必要と判断した場合は連携先の高度医療機関をすぐにご案内いたします。

捻挫の予防

十分な準備運動

運動を始める前には準備運動をしっかり行いましょう。
特に日頃運動する機会が少ない方は、足関節の柔軟性が低下しています。準備運動の時間をしっかり取り、足首をほぐすようにしましょう。

サポーター、テーピングの使用

サポーターやテーピングを用いて指や足首を保護することが有効です。
テーピングは圧迫し過ぎるとかえって悪影響になるため正しい方法で巻くようにしてください。

自分に合った靴を履く

足の大きさ・形に合った靴を履くようにしましょう。

運動時だけでなく、通常の外出時もご自身に合った靴を履くようにしてください。特に、厚底靴やハイヒールは捻挫を起こしやすいので、注意しましょう。

普段からストレッチを行う

足首の関節が固まらないように、日頃からストレッチを行うようにしましょう。
ストレッチは座って足をピンと伸ばした状態で、足裏にタオルを足にかけ、両手で軽く引っ張る方法などがお勧めです。

打撲

打撲打撲は衝突や転倒などの強い衝撃によって筋繊維や血管が損傷する状態を指します。「打ち身」とも呼ばれ、サッカー、ラグビー、格闘技など、選手同士が激しくぶつかり合うコンタクトスポーツでよく見られます。
軽度の打撲では、打った部分を押したときに痛みを感じる程度ですが、中等度以上の打撲では患部が腫れ、熱感のある痛みを伴うことがあります。
ぶつけた部分やその周囲が青紫色に変わっている場合は、皮膚や皮下組織の血管や筋肉が傷つき、内出血が起きている状態です。また、筋肉の収縮が妨げられることで、可動域が制限されることもあります。

打撲の重症度

  • 軽度: 痛みや腫れが1週間以内に改善し、日常生活に支障がなくなる状態です。
  • 中等度: 痛みや腫れの改善には1〜2週間かかることが一般的です。
  • 重度: 2週間経過しても腫れや痛みが引かない状態です。

打撲の症状

皮下出血

皮膚の下に出血が生じ、青あざができることがあります。

筋肉損傷

筋肉が損傷されると、痛みや腫れが生じ、可動域が制限されることがあります。

骨折の併発

ぶつけた部位によっては、剥離骨折や不全骨折を伴うことがあります。

打撲の治療

打撲が起きた場合、まずはPRICE療法により応急処置を行います。

PRICE療法

上記に示した捻挫のレベルにかかわらず、早期改善のためには打撲が起きてから48時間以内にPRICE療法を実施します。PRICE療法により患部の回復を促し、再発予防のための物理療法を併せて行うことで柔軟性や筋力向上を目指します。

中等度~重度の打撲

受傷当初から腫れや内出血が目立つ場合や、1週間経っても症状が改善しない場合は、中程度から重度の打撲である可能性が高いです。適切な処置を行わないと、数ヶ月後にも痛みや腫れが続き、運動に支障をきたすことがあります。医師の診察を受け、骨折の有無や固定が必要かどうかを確認してもらいましょう。