TOP

頭痛
(毎日頭が痛い・こめかみの痛み)

頭痛(毎日頭が痛い・こめかみの痛み)頭痛は多くの方が日常的に経験する症状ですが、その原因はさまざまで、中には深刻な病気が原因になっていることもあるため適切な診断と治療が必要です。
頭痛の種類に応じた治療薬や治療法も数多く登場しておりますので、頭痛が起きてお困りの場合、医療機関にて原因を特定し、原因に応じた適切な治療を受けるようにしましょう。

頭痛の分類

頭痛は、大きく一次性頭痛と二次性頭痛に分かれます。一次性頭痛は、他の病気が原因ではなく、頭痛そのものが病気になっている頭痛のことです。二次性頭痛は、脳出血や脳腫瘍、髄膜炎など明確な原因疾患が存在する頭痛のことを指し、緊急性が高い場合が多く、速やかな診断・治療が必要です。
一次性頭痛は、さらに片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)の大きく3種類に分けることができます。

片頭痛

片頭痛は20-40代の女性に多くみられ、生活の質に大きな影響を与える疾患です。環境や生活習慣の改善により予防できることもありますが、専門的な治療が必要な場合も多いため、早期に医療機関での診断と治療が重要です。

片頭痛の主な症状

こめかみ付近にズキズキと脈打つような痛みを感じます。痛みは、左右どちらかに集中することが多く、片頭痛の「片」はこの特徴から来ていますが、実は両側に現れることもあります。痛みは4時間から長いときは3日間続くこともあります。また、痛み以外にも吐き気や音や光に対して敏感になるなどの症状が起こることもあります。

片頭痛の原因

片頭痛の原因はまだ完全には解明されていませんが、脳の神経や血管、遺伝的要因、環境要因などが複雑に関与していると考えられています。片頭痛を引き起こす主な要因として下記のものが考えられます。

  • ストレス
  • 睡眠の乱れ(寝不足・寝過ぎ)
  • 気圧の変化
  • ホルモンの変化(生理前、生理中)
  • 赤ワイン・コーヒー
  • チーズ・チョコレート

片頭痛の治療

片頭痛の治療には「生活習慣の見直し」と「薬による治療法」の2つがあります。

生活習慣の見直し

片頭痛は生活習慣の工夫で予防できることもあります。まずは以下のポイントを意識してみてください。

誘因の除去

片頭痛を引き起こす要因を可能な限り避けましょう。もちろん、全てを避けることは難しいと思いますので、ご自身がどんな時に片頭痛が起こりやすいのかを把握し、要因となりそうなものを避けるようにすると良いでしょう。

適度な睡眠

最適な睡眠時間は人によって異なりますが、最低でも6時間以上の睡眠を取るようにしましょう。なお、寝すぎでも片頭痛が起こることがあるため、週末に寝だめすることなどはお勧めできません。睡眠時間は日頃から十分に取ることが大切です。

バランスのとれた食生活

バランスの整った食事を3食しっかり食べてください。空腹で血糖値が下がることが原因で片頭痛が生じることもあります。また、脱水症状も片頭痛の原因になります。

薬による治療法

薬による治療法には、片頭痛が起きた時に痛みを和らげる「急性期治療」と発作が起きないようにする(起きても痛みを軽くする)「予防治療」があります。

急性期治療

片頭痛の痛みが始まったときに、その痛みを和らげるための治療です。一般的に使用される痛み止めや片頭痛に特化した薬、吐き気止めなどを患者さんの症状や痛みの程度に応じて使用します。

予防治療

片頭痛が頻繁に起こる方や、痛みが強くて日常生活に支障がある方には、発作の頻度や強さを抑えるための予防薬を使用します。これらは毎日服用し少しずつ効果が現れます。予防薬にも様々な種類があるため、患者さんに最適な薬剤選択が重要です。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、頭痛の中で最も頻度が多いタイプです。痛みの程度は軽度であることが多いため、医療機関を受診されない患者さんも少なくありませんが、特に症状がつらい場合は専門的な治療が必要な場合もあります。

緊張型頭痛の主な症状

「頭が締めつけられるような痛み」が特徴で、週に数回~毎日起こります。特に頭の両側や後頭部に圧迫感を感じることが多いです。また、肩こりや首の筋肉の張りを自覚する患者さんもいます。

緊張型頭痛の原因

緊張型頭痛は、家庭・職場の人間関係の悩みによるストレス、デスクワークなど長時間同じ姿勢を保つことによる筋肉の緊張などが原因として挙げられます。痛みを誘発する伝達物質が慢性的に溜まることで神経が刺激され頭痛が起こります。

緊張型頭痛の治療

緊張型頭痛の治療は、筋肉の緊張を和らげることが重要です。

飲み薬による治療法

痛み止めや筋肉の緊張をほぐす筋弛緩薬を使用します。また痛みの程度や頻度に応じて予防薬を使用する場合もあります。

飲み薬以外の治療法

痛み・筋緊張の緩和を目的とした注射や電気治療や赤外線治療を組み合わせた理学療法を行います。また、入浴やストレッチなど日常生活の中での工夫も効果的です。

三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)

三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)は、非常に激しい痛みが特徴で、代表的なものに群発頭痛があります。群発頭痛の有病率は1000人に1人程度と稀ですが、尿路結石・心筋梗塞と並んで世界三大激痛の1つと言われています。

群発頭痛の主な症状

痛みは片方の目の奥やこめかみに集中し、「刺すような」強烈な痛みが特徴です。1回の発作は15分から3時間ほど続き、1日に1~8回、数週間から数ヶ月にわたって毎日続きます。群発期(頭痛が頻発する時期)と呼ばれるこの期間の後、数ヶ月から数年の間、症状が現れない「寛解期」に入ります。発作中には、片側の目から涙が出る、目が充血する、鼻づまりや鼻水が出る、まぶたが腫れるなどの症状が見られます。

群発頭痛の原因

はっきりとした原因は分かっておりませんが、脳の視床下部(体内リズムやホルモンを調整する部分)が関係していると考えられています。また、アルコールによって発作が誘発されることがあります。

群発頭痛の治療

発作時の治療と発作予防の治療があります。

発作時の治療

スマトリプタン(イミグラン)の皮下注射や点鼻薬を使用します。また、純酸素を吸入する治療法も安全かつ有効性が証明されています。

発作予防の治療

ベラパミルというカルシウム拮抗薬やステロイドを使用します。いずれの薬も副作用があるため、患者さんの状態や他の病気の存在などに注意する必要があります。

南浦和で頭痛にお困りならやぎ総合診療クリニックへ

診察風景頭痛は鎮痛剤を使用した対症療法だけでなく、原因の特定と原因に応じた適切な治療の選択が重要です。また、薬による治療に加えて運動療法や生活習慣の改善など根本的原因にアプローチする治療も大切です。
当院では、患者さん一人ひとりの頭痛のタイプや症状に合わせた効果的な治療法をご提案します。「頭痛は鎮痛薬を飲んでおけば大丈夫だろう」と軽く考えず、頭痛が激しい場合や持続する場合は、お気軽に当院までご相談ください。